手作り味噌の夏の過ごし方―カビが生えても大丈夫
猛暑日が連続して続いています。誰もがぐったりとうなだれ、涼を求めてさまよう頃、冬の間に仕込まれた味噌大豆は、うだるような夏の発酵に身を任せながらその役目を全うしています。
みどりの屋根INUUNIQでは、毎冬に50k近い大豆を仕込み、ワークショップで味噌仕込み体験も開催しています。そこで参加された方からこんな声をよく聞きます。それは、「仕込んだけれど夏の間にカビがでて腐ってしまったので、捨てた」という話し。その話し、ちょっと待って!ということで、今回はお話します。
冬に仕込まれた大豆は夏を経て味噌に変わっていく過程で、その表面をカビ(白カビがメイン)で覆われます。中には緑のカビ、そして赤っぽいカビ、ちょっとした腐敗臭、浮いてくる水分、つまり、一見腐ったと思うような状況になることがあります。しかし、その腐敗は表面的なもので、その下で大豆はしっかりと生き続け着々とその姿を味噌に変えています。絶対に捨ててはいけません。その年の気候や仕込み方法などで、カビの量は個人差がありますが、腐って食べられなくなることはほとんどありません。そのかびた部分をめくってください。下からきれいな黄土色の味噌が顔を出します。それを少し味見してみてください。するとほら、味噌の味らしくなってきていませんか?
表面の大豆はどうしても空気にさらされ、そこにはたくさんの雑菌が付着します。まさにカビの巣窟となるのですが、大豆を味噌に変えるこうじ菌は酸素の届かない、雑菌が塩分によって入ってこれないところまでじっくり入り込んで、大豆をパクパク食べながら発酵を繰り返していくのです。なので夏の間、カビが発生してもそのままに好き放題にさせています。僕の経験から話すと、味噌は出来る限りほっておいたほうが旨くなる気がします。自宅にある味噌も一番の長老で、3年間ほったらかしのがありますが、どんどん旨くなってきています。その昔尾張の武将が強かったのは、豆味噌で作った味噌玉を懐にしのばせ、それをかじりながら進軍したからだそうです。発酵の生命力は、人間の常識を超えた、命の不思議があふれています。味噌は大豆と塩と菌の生んだ命の泉です。
ちなみに味噌の表面に付く白いカビは、チロシンというアミノ酸の一種。美味しい味噌になる証なのです。大豆はとても優秀な機能食品。ビタミンB1、B2、E、カルシウム、鉄も含み、サポニン、レシチンといった微量成分にもすごいパワーがあるのです。レシチンは、脳細胞同士を行き交う情報伝達物質を含んでいるため、記憶力や集中力を高め、ボケの防止になるといわれています。いいことづくしの大豆。豆腐や納豆などの加工品とともに、もっともっと食べたいものです。
(みどりの屋根・INUUNIQ 飯尾裕光)
Earth library cafe /earth events planning TESHIO―みどりの屋根INUUNIQ(イニュニック) (cafe&office)
名古屋市北区清水5-10-8 グリーンフェロー1F TEL・FAX 052-911-1003
E-mail :midorino-inuuniq@green-fellow.jp
map:http://green-fellow.jp/midori/map.htm
















