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木に触れ匠の技を知る―なごや環境大学教育講座
(2008年7月23日 09:00)

2008年6月14日(土)~8月23日(土)、なごや環境大学では「木のある暮らし、木との共生~親子で学ぶ本丸御殿と木の文化~」と題して4回の講座を実施する。
第2回目の7月12日(土)は名古屋市環境学習センターエコパルなごや(名古屋市中区、伏見ライフプラザ13階)にて、職人とともに木のつなぎかたやカンナがけなどを体験するワークショップが開かれた。

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「木のある暮らし、木との共生~親子で学ぶ本丸御殿と木の文化~」は
親子で参加するプログラム

講師は愛知建設産業協会の横井辰幸さん(横井建築代表、名古屋市熱田区)。横井さんは、まず「ここに二つの木材があります。これらを繋いで一本にするには、どのような方法があるでしょう」と受講者に問いかける。

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 講師の横井辰幸さん            大工さんと一緒に「蟻継ぎ」に挑戦

木造建築は、柱や梁、壁、床などさまざまな部材が組み合わされてできており、木の継ぎかたにも多くの方法がある。そして、それらは古来より受け継がれてきた木造建築に欠かせない技術だ。

今回は、中でも比較的シンプルな「蟻継ぎ」(ありつぎ)を取り上げ、実際に木材と鋸を使って木の継ぎかたに挑戦。参加者は「蟻継ぎ」のサンプルをじっくり観察しながら、用意された木材に墨付け(切断部分に鉛筆等でラインを入れること)し、鋸引きを試みた。

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 仕組みを頭では理解していても、慣れない作業に子ども大人も大苦戦 

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 鋸引きができても、最終的に木材がピタリと組み合うとは限らない 

今回の講座は職人とのふれあいや体験学習が中心だが、この4回にわたるプログラムのねらいは、2010年に向けて計画が進む名古屋城本丸御殿の復元プロジェクトを通じて、木造建築を支えてきた職人の技や木の文化を知ることにある。

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 カンナがけに挑戦。上手にできればカンナくずの形もきれい

名古屋城本丸御殿は京都二条城の二の丸御殿と並ぶ武家風書院造の代表的建築物で、1930年には国宝第一号に指定された城郭御殿の最高傑作といわれている。
1945年の空襲により焼失してしまったが、本丸御殿に関する江戸時代の文献や写真、実測図などから、最高の職人や芸術家たちの力を結集して造られた様子がうかがえるのだという。2010年は名古屋開府400年にあたり、復元においては着工当時と同様の木曽ヒノキを使用するそうだ。

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「蟻継ぎ」完成。釘も接着剤も使わずに木材がしっかり組み合っている

次回7月26日(土)は、その木曽ヒノキの産地、岐阜県中津川市の加子母の森を訪ねる。
日本の木造建築文化を古来より支えてきた木曽ヒノキの森。この森が今でも残されているからこそ、本丸御殿の復元も可能になる。森を大切にすることは、単なる環境保全や温暖化防止のためだけではない。

(鶴丸美穂)

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