自然素材の木を使い、建物の断熱性や機密性を良くする仕組みを用いて快適な住まいを実現するエコハウス。エアコンに頼らず、夏はそよ風の涼しさを、冬は太陽のぬくもりを上手に取り入れた暮らしは地球にやさしく、人の身体にもやさしい。
「だんだんの家。」は、太陽や風などの自然エネルギーを建築的な方法や工夫によって利用する「パッシブソーラーシステム」を基に、OMソーラー協会が提案する新しい住まいのかたち。季節に応じて室内環境をほどよく調節するパッシブソーラーの技術と、家族のライフスタイルを楽しくする、遊び心にあふれた生活空間を備えている。
最大の特徴は、一階から二階までを6層に分け、スキップフロアでつなぐ室内構造。通常なら廊下で平面につながる部屋を、リビング階段で縦につなぐことで、立体的な空間をつくり出す。
各部屋は壁やドアなどで完全に仕切ってしまわず、ワンルームや吹き抜けのような開放感を持たせているが、スキップの段差が視界を適度に遮ることで、プライバシーも確保できる。フロア間の段数は少なく、上下階の移動もスムーズだ。
この「段々」で構成される部屋は、屋根であたためた外気を取り込み、床下から天井に向かって室内を暖房する、全体の空気を循環させて換気をよくするといったOMソーラーの仕組みに適したつくりでもある。
木造をベースに、太陽や風などの自然エネルギーを活用する発想と技術を取り入れた家づくりは、森林活用、CO2削減、省エネ、持続可能な暮らしを提唱する現代において、ひとつのキーワードになり得る。
その家づくりに、住む人が「心地よさ」や「楽しさ」を見出せるかどうか。「だんだんの家。」には段々の“段”、暖房の“暖”のほか、団欒の“団”や、“家族のライフスタイルに合わせてだんだん変化していく”といった意味が込められている。
(鶴丸美穂)






















