木造都市の夜明け トップ
家づくりに、もっと日本の木材を!-製材所からのメッセージ
(2008年5月23日 13:33)

2008年5月18日(日)、愛知芸術文化センター12階アートホールで開かれた「木の家づくり講座」では、「住宅の大切な骨組みである木材が製材品になるまで」のレクチャーが行われた。

kurachiseizaisyo_01

山の木が住宅に使われるようになるまでには、木材を加工する「製材」の工程がある。
まず伐採された木は丸太のまま原木市場で取引され、製材所へ運ばれる。そして機械で皮をむき、梁や桁と呼ばれる住宅の骨組みや敷居、鴨居などの部材に合うよう、木の種類や大きさ、長さごとに仕分けされる。
次に丸太を4角にノコ引きしたのち、桟積みして乾燥工程へ入る。乾燥した木はカンナで正確な寸法に仕上げられ、プレカット工場や工務店への出荷を待つ。

この日、レクチャーを務めたのは倉地製材所の倉地貞之さん。木材が製材品になる一連の流れを説明する中で、「製材の作業は機械で自動的に行われるが、丸太の加工や部材の細かい加工には、やはり人の技術が欠かせない」と強調する。

機械を使うといっても、ノコ引きはオペレーターが手作業で仕上がりを調節しながら行われる。乾燥させた木材は、JAS規格に基づき「木材選別士」による厳しいチェックを受けたのち出荷する。その後プレカット工場や工務店に運ばれ、在来工法に従って継手と仕口の「プレカット加工」が施されるが、この「プレカット加工」も機械化が進んでいるものの、繊細で複雑な作業を要する部分であるため、まだまだ大工による手作業が必要なのだという。
倉地さんは「ノコ引きに使う“製材所の命”といわれる帯ノコも、目立職人によって毎日最高の精度が保たれている。製材の技術は、このような職人たちによって見えないところで支えられている」と語る。

kurachiseizaisyo_02
倉地貞之さん:木の乾燥には蒸気式乾燥機を使い、極力自然に近い状態で乾燥材に仕上げることや、木の皮を細かく粉砕して堆肥など園芸用の原料にしたり、木くずを乾燥機の燃料にするなど、製材所にできる環境への配慮もアピール。このほかおがくずを利用したカブトムシの養殖も試みているとのこと。

「人件費のコスト削減のため、木材を海外で加工する場合もあるようだが、日本の木は国内で日本人の手で扱い、使ってもらいたいと思う。そして、木を育て森林を守る、育った木で家を建てる、さらにまた森林を育てるといった循環型の生活様式が木造住宅に備わっていることをアピールしていきたい」(倉地さん)

(鶴丸美穂)
 

コメント

コメントする

(コメントは承認された方のみ表示されます)

トラックバックURL

トラックバック

MAP