国産の無垢材のみを使い、人と地球にやさしい住まいづくりを提案する「天然住宅」発表会が2008年4月10(木)、女性と仕事の未来館(東京都港区)で開催されました。

現在、多くの住宅に用いられているのは接着剤を使った合板や集成材で、シックハウス症候群の原因となる有害化学物質を含んでいる恐れがあります。
今回発表された天然住宅は、木材をはじめ漆喰やクロス・石膏ボードなどすべてに自然素材を使用。有害物質を全く含まず、電磁波までカットできる安全な生活空間を可能にしたものです。
それだけでなく日本の伝統技術を活かしたパネル工法「新板倉工法」を採用することで、高い耐震性と断熱性・気密性に優れた構造「高断熱適気密壁」を実現しています。
「天然素材を使い日本の伝統工法を用いながら、
現代の消費者のニーズに合うデザインのエコ住宅を
つくりたい」と語る相根さん

「天然住宅への融資を行う非営利バンクを立ち上げ、
人と地球に優しいエコ住宅の普及を支援する仕組み
をつくりたい」と語る田中さん
日本のほとんどの住宅は、現状では輸入した外材を主に利用しています。そのため海外の森林の大量伐採が懸念されるだけでなく、近年では輸送の際に大量に消費されるエネルギーと、それにともない大量に排出されるCO2が問題となっています。
これに対して天然住宅なら、木材の輸送にかかるエネルギーが少なくて済むため、環境への負荷を最小限に抑えることができます。また「新板倉工法」で建てることにより、住む人には快適でエコロジーな生活を、建築の現場においては日本の伝統的な技術を継承しながら合理的で効率のよい作業システムを提供。なによりも、日本の森林を積極的に活用することで、継承者不足などの問題で衰退しつつある林業の活性化が期待できます。
当日は参加者からさまざまな質問が寄せられた(左から:相根さん・
田中さん・加藤さん・大場さん)
この日は「天然住宅」代表理事で、株式会社アンビエックス代表・一級建築士の相根昭典さん、副代表で未来バンク事業組合理事長の田中優さんをはじめ、木材適正使用相談センター:適材適所の会会長、加藤木材の加藤政実さん、森林保全NPOエコラ倶楽部副理事で栗駒木材株式会社の大場隆博さんが壇上に集い、天然住宅を中心とした経済循環や、人と環境にやさしい社会づくりについて語りました。参加者は専門家たちの話に熱心に耳をかたむけ、「ともに豊かな社会をつくりましょう!」という呼びかけに対し、拍手が沸き起こる場面もありました。
(鶴丸美穂)
天然住宅:http://tennen.org
















