生物多様性COP10 トップ
企業緑地は未来への投資 - 名古屋で環境担当者らが生物多様性セミナー
(2009年3月4日 01:43)

 2010年の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の名古屋開催を前に、地元企業を中心に理解や機運を高める「生物多様性セミナー」が2009年3月3日(火)、名古屋市中区錦の三井住友銀行SMBCパーク栄であり、「生物多様性の視点からみた持続的企業活動と“緑”」をテーマに各社の環境対策担当者らが企業緑地の活用などについて意見を交わした。

seki090304-01
 生物多様性を生かした企業緑地の活用などについて話し合われたセミナー

 同銀行がCOP10パートナーシップ事業として開く連続セミナーの皮切りとなる企画で、企業や行政関係者ら約80人が参加した。
 基調講演では三井住友海上グループ・インターリスク総研コンサルティング第一部の原口真さんが生物多様性と企業活動との関係を、鹿島建設環境本部地球環境室の山田順之さんが欧米の先進事例などを紹介。原口さんは「自然保護は貴重なものだけを守ればいいという考えだが、生物多様性は貴重でないものも保全することが重要と考える。企業緑地を生かしていかに自然と共生し、折り合いをつけていくかを考えれば、ビジネスチャンスはある」と呼び掛けた。

seki090303-02
 「手探りでやってきた」と自社の緑地整備の活動などを紹介する担当者

 パネルディスカッションは原口さんをコーディネーター役に山田さん、トヨタ自動車社会貢献推進部プロフェッショナル・パートナーの池上博身さん、ソニーイーエムシーエス幸田テック人事総務部の加賀真さん、大同特殊鋼環境エネルギー部長の野村一朗さん、住友林業緑化環境緑化事業部グループマネージャーの伊藤俊哉さん、三井住友銀行経営企画部CSR室長の佐藤耕司さんの5人が登壇。
 池上さんは本社のある愛知県豊田市の里山を整備する「トヨタの森」の活動を報告したうえで、昨年来の世界同時不況による厳しい経営環境のなかで「メーンでやってきたものはなるべく生かし、その他のものはスリムにしていこうと、この半年ぐらいで見直しを進めている」と明かした。トヨタの森づくりに協力している伊藤さんは「今でこそ里山は辞書にも載っているが、はじめからそうした展開を読んでいたわけではない。むしろ手探りのまま実直に取り組んでいった成果」と強調。自社工場内で「ソニーの森」づくりを進める加賀さんも「われわれの本業はモノづくりだが、それ以外での投資だと考えている。単に緑地を保護するだけでなく、何のためなのかという価値観をもたせたい」などと話した。
 次回は「生物多様性と企業-基本に立ち返って両者の関係を考える」と題し、5月15日(金)午後2時から、名古屋大学国際環境人材育成プログラム特任教授の渡邊幹彦さんを講師に迎え、同パークで開かれる。
 (関口威人

コメント

コメントする

(コメントは承認された方のみ表示されます)

トラックバックURL

トラックバック

MAP