生物多様性条約会議第10回締約国会議(COP10)が2010年10月に愛知・名古屋で開催されます。そのプレシンポジウム『伊勢湾・森と海の未来』が2010年3月6日(土)名古屋市中村区で行われました。
このシンポジウムは、環境省中部地方環境事務所(所長:市原信男さん)の主催で開かれたもので、会場となった愛知県産業労働センター(ウインクあいち)には、約500名が参加しました。
基調講演は、名著と言われている『社会的共通資本』の著者で東京大学名誉教授の宇沢弘文さん。宇沢さんは「環境問題は国際的イシューであるとの認識から1972年に国際会議が開かれた。その後、1992年のリオでの環境サミットでは、温暖化と生物多様性の問題がイシューとなった。だが、1997年・京都でのCOP3では、提案した比例的炭素税どころか、CO2の削減のアグリーメントさえ破られてしまった」と嘆き「皆さんの立派な活動を生物多様性の政策に反映してほしい」と語りました。
続いて、『流域の人と自然がつながるために』と題するパネルディスカッションが行われました。コーディネーターに中日新聞の片田知行さん。九州大学大学院准教授の清野聡子さんと藤前干潟を守る会副理事長の亀井浩次さん、矢作川水系ボランティア協議会代表の丹羽健司さんの3名がパネラーを務めました。
亀井さんは「藤前干潟は奇跡的に残ったが、藤前だけを残せばいいというものではない」と述べ、丹羽さんは「バイオリージョナリズム(生命地域主義)を唱えたピーター・バーグ氏は『絶望するのはまだ早い。日本の里山へ行こう』と演説した。我々も森に行こう」と呼びかけました。清野さんは「中部地方のものづくりは、伊勢湾と濃尾平野に無関係ではない」と強調しました。
最後に、「伊勢・三河流域の生物多様性について考えるための『場』に参加し、大きな『輪』をつくっていきます」など3項目の宣言が採択されました。
(伊藤剛)
環境省中部地方環境事務所:http://chubu.env.go.jp/
宇沢弘文:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E6%B2%A2%E5%BC%98%E6%96%87
藤前干潟を守る会:http://www.fujimae.org/
矢作川水系ボランティア協議会:http://www.yamorikyou.com/























