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自然素材住宅④ - 大江忍(中日新聞1月25日付「自然のちから」掲載)
(2010年2月15日 08:34)

 自然素材住宅の復権

自然素材住宅は、欲しいけど価格が高いから躊躇しているというご意見をよくうかがいます。初期費用は、平均より高いと思います。しかし、初期建設費、エネルギー費、補修費、解体費を足したライフサイクルコストから考えるとずっと経済的です。 

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            写真提供:大江忍さん

日本の住宅の平均寿命が約30年であることから考えると、天然乾燥の国産材を使用し、土壁を付け、伝統的木組みをした家は、歴史が証明する唯一の長期優良住宅です。住宅ローンが終わるとその家の寿命も終わるといった低寿命の家をつくることは、大量の廃棄物を将来にツケ送るので辞めなければなりません。適切なメンテナンスをしながら、次世代へと安心して住み継ぐ家をつくることが、公共性や環境性の面からも重要視されます。

最近の自然素材の家は、以前のように、隙間風で寒いという状況とは異なり、ペアガラスや厚板の床や天井、内障子、畳、自然素材の断熱材(杉樹皮、天然ウールなど)利用により、気密・断熱・調湿も改善され健康的で快適な暮らしができます。木や土の他にも、薬品処理をしない織物や和紙の壁紙。墨汁、漆、ベンガラ、植物油の塗装、澱粉糊、膠(にかわ)の接着剤のように新しい天然由来の建材もあります。そして、ハード面だけでなく、家族が仲良く思いやりをもって、精神面でも健やかに暮らすことがどんな住宅を造ることよりも大切です。 

(大江忍・ナチュラルパートナーズ代表)

【プロフィール】

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大江忍(おおえ・しのぶ)昭和36年(19651年)愛知県生まれ。一級建築士。地元の木材をはじめとする自然素材を使用した環境・健康に配慮した住まいづくりを実践。「近くの山の木で家をつくる運動」を提唱する家づくり、森づくり活動を展開中。

ナチュラルパートナーズ:http://napas.jp/

※この記事は、2010年1月25日(月)付の中日新聞「環境と暮らし」のコラムを許可を得て転載しています。

(伊藤剛)

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