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「市民が元気になるまちに」――河村たかし名古屋市長に聞く
(2009年11月18日 19:19)

市民税減税、地域委員会、議会改革という3つの政策を掲げて名古屋市政の刷新を目指して奮闘する河村たかし市長。就任以来、休みは一日だけという激務の合い間を縫って、その政策の背景にある考え方をお聞きしました。(聞き手・安在尚人/写真・浜村良子)

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Q 最近いろんな動きがありますが、今日は長期的な展望、どんな名古屋にしていきたいか、どんな日本にしていきたいか、を語っていただきたいと思います。 

――僕が目指すのは、今のところ新語ですが、僕の言葉でいう『住民分権』なんですね。戦後、急速に日本を復興させないかんと、強い中央集権国家をつくったんですね。GHQも最初は若干民主主義的にやろうと思ったけれども、防共の砦ということで、強い中央集権国家づくりに加担した。これは成功したといっていいと思いますね。みんな生きるために必死で、そんなときに民主主義だ、分権だと言っていてもなかなか立ち直れーせん。だけど戦後60年以上経った今、政治を職業化してはいけません。政治で飯が食える市長や議員がいるのは、世界で日本だけですわ。

何で政治で飯が食えるようにしたかが問題だけど、わしが調べたところでは、マッカーサーが来た時に、ジャスティン・ウィリアムズというアメリカ人が日本における政治改革の担当だった。何で日本の議会は過去に軍隊をストップできなかったか!議会をもっと強くせないかん!と、われこそはという人は手を上げよ言ったんです。食うに精いっぱいだった時代、政治で、税金で飯が食える国をわざとつくったんです。辞めても退職金が出る。知事や市長で退職金が出る国は、日本だけ。それが化けたのが議員年金です。政治家というのは競争相手のない独占業ですから、どんどんお手盛りで増えていったのが今の現状ですわ。職業で食っとるんですから、何べんでもやるようになる。 

外国はボランティアですからね、市長、知事も!地方議員なんか特にです。日本だけ違う。名古屋の市会議員の年収は手当を入れて2400万円ですが、他国の場合、ほとんど数百万円の世界です。日本に次いで給料が高いのはロサンゼルスの1500万円ですが、そのかわり3期12年で終わりです。議員で飯を食っちゃいけないんです。何で議員が誕生したかっていったら、なんぞ頼むためにできたわけじゃないんだでね。国王が長いこと政治をやって政治が職業化し固定化すると、庶民に重税をかけ、勝手なことばかりして戦争をふっかけたりするもんで、権力を短くしようという人類の英知がそもそもの始まりだった。国王の職業化を防ぐためにつくった議員が職業化したらどうなるんですか!今の日本はそうなっていて、職業化すると強い者の味方をして、住民分権、住民自治とは名ばかりで逆に阻害するようになる。そんな世の中をひっくり返さないかんということ!そういう時代がついに来たんだわ。 

そのためのキーワードの一つが『減税』です。税金の使い道を全部役所に委ねとるのが、今の制度。これに対抗して名古屋市が市民税の一割減税を来年4月から日本で初めてやりますが、これはどういうことかというと、強制ではないけど、戻ってきた税金で慈善事業などに寄付することができる。これが補助金から寄付金への転換なんです。2つめのキーワードが、『地域委員会』。選挙をやらなダメですよ。自分らが払った税金を使う人は、自分らで決めないと。皆さんの税金ですから当然ですわな。ということで、日本で初めての選挙の仕組みでやろうとしている。そのかわり世界のルールに則って、ボランティアでやってもらう。癒着しないように。 

そして3つめのキーワードが、前々から申し上げていた『議会改革』ですわ。今の政治家に多い職業型というのは、戦後復興型なんです。現代流に変えにゃならん。わしは年俸800万円ですが、800万円というのは、名古屋市の継続雇用の60代管理職の平均的給与です。市長を4年間やると退職金も4220万円もらえますけど、これも廃止しました。これで計算すると、今までの市長との違いは4年間で1億2000万円にも!これでは庶民のための政治はできんです。やってみるとわかります。800万でやっとると反対に自信が出てきますよ。何にも卑下する必要がない。わしは皆さんと同じだって。

外国の市長は皆、自信持っとるんで、人間がおもしろい。お願いします、お願いしますはあんまりなくて、威張っとらんで、まさにパブリックサーバントですよ。皆さんにお仕えして、その代わりに名誉をいただく。このように、減税と地域委員会、そして議会改革の3つをセットで早急に実行せないかんのです。

Q それらが実現したとして、どんな名古屋になってほしいですか。 

――『ユナイテッド・ステイツ・オブ・名古屋』が理想です。まずは地域住民が小学校の学区単位で、予算の編成権を持ったボランティア議会の運営者である議員を選ぶ。地域単位の独立国のイメージです。そこが課税権を得れば完全な独立形となります。ですが地下鉄をどう引くかとか、拠点病院をどういう所に置くかとか、名古屋市全体のまちづくりに関しては市でやらないかん。市役所はそういう役割に徹して、全力で皆さんをバックアップする。身近なことは皆さんにお任せしたい。

たとえば名古屋市には、小中の不登校児が1800人もおる。市がどうにかできるのは250人くらい。あとはどうにもできんからひきこもり状態になっとる。そういう子は励まして一刻も早く学校に戻した方がいい。学業が遅れるとさらに時間がかかる。今のところ大多数の人々は、不登校の子どもたちを励ますというのは、家庭と行政の問題でわしゃ関係ないわと思っとる。同情はするけれど、少なくとも自分の責任とは思ってませんわね。ここをどうするかですわ。今のままでしょうがないと考えるか、それとも自分の責任だと考えるか。わしゃ、自分の責任と考える方です。自分の責任と考えたとき、一人じゃ何ともならんじゃないですか。それこそ地域のみんなで、若干スキルのある人にも工夫してもらって、子どもにがんばれやと声をかけるんですわ。

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Q 市民の力をどう引き出すのでしょうか。 

―― 要は、一人ひとりの自立ですね。名古屋を日本一税金の安いまちにする。政治の役割は、税金を下げることなんですよ。環境問題などへの取り組みは主として寄付でやっていく。日本のように税金を集めて補助金でばらまくのは、初めの第一ステップはいいかもしれないけど、補助金型だとどうしても決まった団体、いわゆる天下り団体にしか行かない傾向がある。めざすはアメリカ・イギリス型の市民自立型です。なるべく減税して戻して、第二政府みたいに、環境問題なんかはむしろNPOやインディペンデントセクターに取り組んでもらう。補助金だけで環境問題に取り組むというのはおかしいですよ。地域委員会も寄付を受けられるようにしますよ。寄付が増えるためには減税をせないかん。アメリカ人は寄付するけど、日本人は寄付しないって言うでしょう。それは、減税してないからです。

里山問題でわしも苦しんどるけど、平針の里山を業者から買い取る金が集まらんでどうするかですよ。政府は里山イニシアティブと言っとるけど!外国にはトラスト法というのがあって、お金を1割集めたらあとは税金で全部買い取るというようなことをしている。寄付金が集まるようにしないといかん。そのために減税は必要なんです。 

Q 地域委員会は地域でNPO的に活動することもあるということですか。

――ありです。NPOを使う場合もありますよ。一割減税ですと約200億円になります。小学校は現在264校あり、1億円弱くらいのお金が小学校単位で戻るんですから、すごいです!その金は税金でないから強制的には徴収できません。しかし戻っとることは事実だから、地域のNPOや地域委員会に寄付されたらどうですか?と来年になったら私も宣伝しますよ。減税から生まれた真の第3セクターが名古屋市に代わる活動をしてくれるようになるとありがたいわね。 

Q 地域委員会とNPOが連携していくということですね。

――勝手に動くものもあるでしょうが、福祉など事業型のNPOは地域の中でやっていかないといけないですから連携は大いにあるでしょう。また政策提言型は自立していかないといけないでしょうね。 

Q 目標は日本で一番NPOが元気なまちになること?

――そりゃなるでしょう。目標は、NPOに限らず、市民が元気なまちになる、です!

コメント

  • 枝信一 - 2009年11月25日 14:53
    市会議員の年収は手当を入れて2400万円のは、あまりにも高すぎませんか。尋常じゃない額ですよ。市民感覚からかなりずれがありますね。
  • 服部 朝美 - 2010年04月5日 18:10
    河村市長の市議会での発言、全面的に賛成です。 頑張ってください。 昨年まで、緑区の常安学区区政協力委員長を5年間務め、体調不良のため、退任したものです。今は元気を取り戻し、河村市長の応援に何か役にたつことがあれば、協力させて戴きます。
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