2009年6月21日(日)、うす曇りの梅雨空から、雨が降ったり止んだりのお天気です。
夏至のこの日、名古屋市昭和区の八事山興正寺・大書院では「なごやこよみあそび・夏至に梅を食す」が開かれました。
「なごやこよみあそび」は、名古屋市と行政・大学・NPOなどが共同で運営する「なごや環境大学」の講座のひとつ。旧暦を暮らしに取り戻し、不便で時間も手間もかかるけれども、自然と寄り添う心地よさを体感しようと、二十四節季に沿って様々なイベントを行っています。
今回の「夏至」イベントでは、梅干づくりが行われ、2・30代を中心に、その親世代に当たる方、小さなお子さんと、3世代35人の参加がありました。
興正寺の梅村正昭住職のお話に続いて、講師の廣瀬ちえさんから梅干の効用について教わりました。梅雨時は体温調節や発刊作用がうまくいかず、風邪をひいたり腹痛をおこしがちです。梅干のクエン酸は、炭水化物を分解し代謝を促すほか、疲労の原因となる乳酸の過剰生成を抑え、カルシウムの吸収を助けます。また梅はアルカリ性食品なので、酸性化して汚れた血液を、正常な弱アルカリ性に戻してくれます。血液をサラサラにする効果もあります。酔い止めにも梅干・・・といいますが、これは梅のピクリン酸が肝機能を活性化するためで、理にかなっているのです。民間療法も様々あり、頭痛がするときにこめかみに貼り付けたり、虫刺されに塗ったり。これも梅干に鎮痛作用や消炎作用があると考えられるためです。廣瀬さんは「chie’s KITCHEN」というマクロビオティックをベースにした料理教室を主宰。自然の恵みである食べ物と、それをいただく私たちの体とのつながりを話してくださいました。
さぁ、いよいよ梅干づくり。ここからは梅干の達人・浅井正明さんに教わります。浅井さんは天白区のご自宅にある梅と、守山区東谷山の梅を使って17~18年間梅干づくりを続けています。幼いころから母親が梅干を漬ける姿をみて育ってきたのだそうです。
今回は大勢で漬けるため、浅井家の梅を使って・・・というわけにはいかず、廣瀬さんが手配してくださった無農薬の南高梅を使用しました。梅干はもともと家庭で漬けられてきたものなので、産地のブランドを問うよりも、身近で、安全に作られた梅が手に入るのが一番だと感じます。
子どもたちもお手伝いをしながら、わいわいと塩漬け作業が進みます。重石をのせて蓋をしたら、今日はここまで。白梅酢があがったら、シソいれ、土用干しを経て、梅干の出来上がりです。
作業を終えて、お腹が減ってきました。
東谷山でとれたお米と梅(「なごやこよみあそび」前回までの「清明」「芒種」は、東谷山での田植え関連イベントでした)で、おにぎりを作ります。
おむすびを包む竹皮は興正寺の竹林のもの。竹皮には抗菌作用があり、食物の保存に適しています。
名古屋近郊では「おにぎり」を「にぎる」という言い方が一般的ですが、廣瀬さんの提案で「おむすび」を「むすぶ」と言い換えました。いのちといのちを結ぶこと、今日の出会いの縁を結ぶこと・・・感謝の気持ちが湧いてきます。
最後に「いただきます!」と声をそろえて、この日のイベントは終了しました。
「なごやこよみあそび」次回は7月18~19日に岐阜県中津川市加子母で「山の神と一緒に 森の一日」が催されます。私たちの飲み水をもたらしてくれる木曽の山に感謝し、森の恵みに「いただきます」の挨拶をしにいく。不便だけど心地よい、そんな森の一日になりそうです。
(脇坂 由紀香)























