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2010年に向け国際会議体験 - ラムサール条約COP10参加記
(2008年11月22日 09:12)

日本湿地ネットワーク(JAWAN)事務局長の伊藤昌尚さんが、先ごろ韓国で開催された第10回ラムサール条約締約国会議(ラムサール条約COP10)に参加された時の体験記を書いてくださいました。第10回締約国会議=COP10というと、2010年に名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が思い浮かびますが、こちらはラムサール条約のCOP10です。生物多様性条約のCOP10に向けて、会議の運営の仕方など参考になることも多かったようです。

第10回ラムサール条約締約国会議に初めて参加した。韓国・昌原(チャンウオン)市で開かれ、会期は10月28日より11月4日であった。韓国語も英語も全く不得手であり未消化の感じが強く残るが、感じたまま、見たままに報告したいと思う。公用語(英語、スペイン語、フランス語)と主催国の言葉だけが通用し、それだけで勝負する世界を体感した。

1.世界湿地NGO会議への参加

10月25日に成田を出発し、金海空港(釜山)で他の団体と集合し、4時頃順天(スンチョン)市へ出発、高速道路を使いながら2時間半ほどかかった。数ヵ所のホテルやモテルに数人に分かれて宿泊した。翌日26日から世界湿地NGO会議に参加。27日は午前中、世界湿地NGO会議の2日目がひらかれ開かれ、緊急を要する湿地の早急な保全や、バイオ燃料生産による湿地破壊への懸念の表明など多岐にわたる「スンチョン宣言」が採択された。午後は、スンチョン湾のエクスカーションに参加、広い葦原の散策と美しいスンチョン湾を高台から遠望した。夕方、バスでCOP10会場のある昌原(チャンウオン)市に向った。私たちは、チャンウオン市のモテルに泊まったが、昌寧(チャンニョン)市のプゴク温泉に泊まられた方も多かったようだ。

2.COP10本会議への参加

1)登録手続き
28日、早朝エクスカーションから戻り、9時に会場に着いた。会議に参加するためには、まず登録手続きが必要である。入り口を入るとすぐに登録の窓口へ直行、日本からの参加者が多く、国別A~J(JAPAN)の窓口は混雑していた。30分ほど待ったが、申込みの受付文とパスポートを出せばすぐにOKとなった。発行されたネームプレートを首にかけ、セキュリティの門を通ればもう参加者となった。

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ラムサール条約COP10の会場

2)ブース展示の作業
1階ロビーからエスカレーターを上がり、3階展示ブースの会場へ向かった。ブース展示のために採用した韓国女性と挨拶、そしてみなさんに紹介。作業の手順の打ち合せを行いながら急いで展示作業にとりかかった。たくさんの訪問者があり、楽しい交流をした。

3)開会式への参加
午後4時過ぎ、開会式に間に合うよう早めに国際会議場に入ると、既に参加者で会場は一杯。開会式の前の歓迎の歌や踊りが披露されていた。10回の開催国から招かれた10人の子どもたちのあいさつに会場は盛り上がった。5時から開会式、7時からは歓迎の夕食会に参加。おいしい食事が無料とは有り難い。シャトルバスでチャンウオン市内のモテルに戻り、ともあれ第1日目が終わった。

4)本会議を傍聴
翌日29日は、湿地NGOの声明が発表される予定であった。聞き逃したくないので、10時に国際会議場に入った。1000人以上の収容能力がありそう。各国の政府や企業、そして世界中のNGOのプレートがイスに置かれていた。壇上に並ぶ議長や進行の顔ぶれも誰かわからないが、とにかく、見て、聞く数時間であった。

30日午前中、本会議最後に韓国 NGOのハンさんが、挙手をして、会場発言をした。もちろん、英語なので、全部の内容がわからないのが残念だったが、埋め立て事業で破壊された「セマングム」と「イサハヤ」の名前を織り込んだ湿地保全のスピーチで、終わると会場から少なくない拍手が起きた。

5)翻訳「ラムサール条約入門」の贈呈式
30日は、午後2時30分より展示ブースの前でラムサール事務局の方を迎えて、日本語訳の「ラムサール条約入門」を事務局へ贈呈するセレモニーを開いた。当日、アナダ事務局長は急用で欠席となったが、アジア・オセアニア地域代表のルー・ヤングさんが代りを務めてくださった。気さくで温かく対応してくださり素晴らしい方だった。たくさんのギャラリーの参加があり盛会だった。辻淳夫代表があいさつし各地の会員の活動やJAWANの草の根活動を紹介した。環境省尼子係長がかけつけてくれてごあいさつをいただいた。釧路ウエットランドセンターや名古屋の生物多様性条約第10回締約国会議支援実行委員会の方も参加してくださった。

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ラムサール条約入門の贈呈セレモニー

6)世界湿地NGO委員会発足への動き
26日~27日の世界湿地NGO会議で、提案された世界NGO委員会設置は、討議時間が不足のため具体的な決定にいたらなかった。9人ほどの方より委員への就任の意思表示があり、メーリングリストをつくり連絡をする旨の提案があった。

その後、COP10会場でもNGO有志の会合があり、発足への動きが進み、辻代表が委員に加わることとなった。ルーマニアから参加した方が設立促進にとても熱心な様子。次回開催国だから熱心な姿勢も当然と思った。NGO側も人材や資金の問題があり発足は簡単ではないようだが、ぜひ、実現に向けて進んでほしいと思う。 

COP10会議はまだ続いていたが、31日午後、日本へ帰国した。国際会議の運営の仕方を学び、親切なボランティアの方々、モテルのおじさんやタクシーの運転手さんから良い思い出をいただいた。

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