グッドニュース・ジャパン トップ
Risa連動企画(3)精霊の宿る自然素材に魅かれて - カルチャークラブ・青井英美さん
(2008年9月24日 09:01)

20代前半に、台湾で水墨画を学んだ。年間を通じ、仕事で何度か台湾を訪れる機会があり、その都度、台湾人のアーティストからじかに教えを受けた。それ以来、和紙の手触り、墨の薫り、握った筆の感触、墨が和紙に滲むさま、などにずっと心をとらわれてきたという。

hama0901-2 

「真夜中に、大きな真っ白い和紙に向かうこともよくあります。感じたまま、一気に筆を動かします。ぼたぼたと墨が筆から流れ落ちても、自然にまかせて―」。

墨や和紙には精霊が宿っていると信じている。雨の日には和紙がぷうっと膨れる。和紙が生きていると確信する瞬間だ。それらを取り入れると、ピュアな心が取り込め、気持ちよくなると話す。化学物質が溢れる現代。自然素材でも、化学でフタをされたり覆われたものは、もう生き物ではなくなってしまう。柔らかな物腰で、「精霊が宿っているものを殺して、西洋のものに置き換える必要はないのでは」と言い切る。 

 hama0901-3

日本人的といわれるアニミズムを、それほどまでに意識させるルーツはどこに? 国際系の高校からアメリカの大学に。テレビ局のアナウンサーを経て、独立。企業の依頼で、外国向けプロモーションビデオの制作や広報の仕事をしてきた。自らも国際会議の司会や英語でのナレーションをこなす。1982年にはミス名古屋に。海外との交流事業や、各国文化を目の当たりにするうちに、日本を深く意識するようになったという。

日本人としてのアイデンティティーを発信していきたいという強い思いが、ライフワークとなる、住空間に用いられる自然素材との出会いをもたらす。フリーのアナウンサー時代、職人さんを紹介するラジオ番組、「オシャレ・インテリアトーク」を9年間受け持った。そこで、土壁職人など、日本古来の伝統の技を継承する彼らが一様に口ベタなのに気づく。広報ならお手のもの。後継者不足に悩む彼らと業界の役に立ちたいと、PR役を買って出た。

 hama0901-1

たとえば、近年、竹の異常繁殖が全国の山林で問題となっているが、この竹から景観舗装材を開発し、地域循環型リサイクル事業に取り組むベンチャー企業のために、新聞やテレビで取り上げてもらうよう取材依頼文を作成、報道各社に売り込んだ。結果は見事成功、数紙が大きく取り上げてくれた。そんな広報ボランティアをライフワークとして、8年が経つ。 

取り壊し中の民家からもらってきたという、らんまや石うす、灯篭、鬼瓦などがオシャレに並ぶ名古屋の事務所には、天井から床までの大きな和紙に描かれた墨絵が、かえって現代的な彩りを添えていた。 

hama0901-4 

(浜村良子)

カルチャークラブ有限会社 

*10月1日(水)の「Risa」(中日新聞に折り込まれる環境情報紙)に、関連記事が掲載されます。 

コメント

コメントする

(コメントは承認された方のみ表示されます)

トラックバックURL

トラックバック

MAP
 
パック納豆の上に張り付いている、薄〜いフィルム。はがすと、納豆のネバネバがあっちこっちにくっついて、ついイラッ。こんな体験はありませんか。 ...
愛・地球博のフードコートで、食器として導入されてから注目が高まった生物由来の有機資源「バイオマスプラスチック」。原料に食品廃棄物や間伐材など...
生物多様性COP10
木造都市の夜明け
G8・脱温暖化チームマイナス80
和LOHAS
マイファーム