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愛・地球博OBらが葛西臨海公園で環境学習プログラム開発―葛西臨海地域の活性化を考える会
(2008年7月25日 09:00)

愛・地球博のチーフプロデューサーを務めた福井昌平さんなど愛・地球博のプロデューサー、ディレクターなどの仲間でつくる「葛西臨海地域の活性化を考える会」が、東京都江戸川区の葛西臨海公園を“東京湾”をテーマにした参加体験“楽”習の拠点、さらには環東京湾環境教育ネットワークの拠点にするための事業に取り組んでいる。愛・地球博で得た経験とネットワークを東京でも活かそうというもので、今月初めに関係者を対象にした環境教育プログラムを実施するなどプログラムの開発を進めており、将来は、葛西臨海公園を管理する東京都公園協会が主体となって、日常的にプログラムを運営・実施するよう働きかけていく方針だ。

葛西臨海公園は20年前に埋め立てによって誕生した。水族園、鳥類園、芝生広場などからなる園内は、今では豊かな緑で覆われている。また、海側の葛西海浜公園には東西2つの人工なぎさがあり、立入禁止の東なぎさは野鳥の楽園になっている。

都心から近いこの公園は、様々なNPOに環境教育のプログラムの場として利用されてきたが、公園全体で環境教育のプログラムを用意するまでには至っていなかった。

そこで、葛西臨海地域の活性化を考える会では、福井昌平さんや、愛・地球博で森の自然学校・里の自然学校のプロデューサーを務めた財団法人キープ協会常務理事の川嶋直さんが中心となって、人工なぎさ、観覧車、水族園、鳥類園などの施設を活かした環境教育のプログラム開発を進めてきた。プログラム開発には、自然教育研究センター、NPO法人オーシャンファミリー海洋自然体験センターなどのスタッフも協力した。

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 福井昌平さん                  川嶋直さん 

2008年7月1日(火)には、公園を管理する東京都公園協会、東京都、江戸川区などの職員や、地元のNPOの関係者などを招いて、開発したプログラムの試行実験が行われた。この日は晴天に恵まれ、関係者は童心に帰って、プログラムを楽しんだ。

午前の部の舞台は、人工なぎさと観覧車。

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 人工なぎさで小さな生き物探し

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 貝の入った海水(右)は貝の浄化作用で澄んできていた

東京湾を望む広々とした人工なぎさでは、スコップとふるいを手に、大人たちがなぎさの泥で服を汚したりしながら、喜々としてカニや貝などなぎさの小さな生き物探しをした。

集めた生き物の表情をルーペで拡大して見たり、干潟に住む生き物や、東京湾の浄化に干潟が果たしている役割などの話を聞いたりというプログラムは、大人も十分楽しめるものだった。

次の舞台の観覧車では、空中高くに達したところで、インタープリター(自然の通訳=自然解説員)からの「鳥の気持ち、鳥の目で、下界を眺めてみましょう」という呼びかけでプログラムが始まった。干潟や森、町並みなどを見ながら、食べ物を得たり子育てをしたりするのはどこがいいかなどを考えるという内容で、渡り鳥や東京湾の干潟が失われてきた歴史などの解説も。

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 観覧車で鳥の気持ちになってみると…            埋め立て(赤い部分)で小さくなった東京湾

午後の部は、水族園、鳥類園を舞台に「見る」「診る」「観る」「試してみる」など、様々な意味を持つ「みる」ことをテーマに行われた。

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 みるにはいろんな意味がある

水族園では、まず魚のヒレはどこにあるかを絵に描き、淡水館に入って、実際に泳ぐ魚を観察しながら、背ビレ、尾ビレ、腹ビレなどの働きを考えるというプログラムを実施。大人たちが、水槽の魚をまじまじと見つめる姿は、ちょっとユーモラスな光景だった。

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 水槽の魚のヒレの動きを熱心に観察する参加者

鳥類園までの移動の間も、自然の中に隠した人口物を見つけるカモフラージュや、両手を広げて上下左右の視界の広さを確認しながら、一ヵ所を見つめずに全体をぼーっとみるというバードウォッチングのコツを学ぶプログラムなど、テーマの「みる」に沿ったプログラムを体験。最後は、鳥類園で水辺の鳥を観察するバードウォッチングを楽しんだ。

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 狭い窓から鳥を見つけるバードウォッチング

葛西臨海地域の活性化を考える会は、この日の試行実験の結果を踏まえて、9月末ごろに地元の小学校5、6年生を対象にプログラムを実施したい考えだ。同会は、公園を管理する東京都公園協会が来年度以降、今回開発しているプログラムを引き取って、日常的に公園で実施するようになることを期待しており、来年度の葛西臨海公園開園20周年記念事業でプログラムを実施してアピールできるよう、公園協会に働きかけている。

(安在尚人)

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