富山県の東、新潟県との県境に位置する朝日町(あさひまち)。
山と海に囲まれ、美しい田園風景が広がる昔ながらの農村地帯です。

最初は県内2ヵ所から始まった富山県での農業体験プログラム。
昨年から県内5ヵ所に増え、「とやま帰農塾」として、富山市、氷見市、魚津市、南砺市、朝日町のそれぞれで、春と秋の2回づつ開催されています。
農村地帯と都会をつなぎ、富山の魅力に触れてもらおうと企画された「とやま帰農塾」。
今回は、5ヵ所のうちのひとつ、朝日町・大家庄(おいのしょう)塾舎での前期講座に参加してきました。
5ヵ所それぞれで特色を生かしたプログラムが組まれており、ここ朝日町のテーマは「昔ながらの米作りと縄文文化に触れる」。
朝日町には「不動堂遺跡」という縄文時代の遺跡が遺されており、かつてこの辺りでは、縄文人たちが集落を築いて生活していたそうです。
本来は3日間のプログラムですが、記者は2日目からの途中参加。
それでもとっても楽しく過ごさせていただきました。
それではさっそく体験レポートスタートです!
曹洞宗のお寺である天香寺がこのプログラムの起点(上部写真)。
ここが塾生の宿であり、一般の方でもユースホステルとして泊まることができます。
着いたのは2日目の午後。
この日のメインイベントは、地元有志のお母さんたちと一緒に大豆から豆腐を作る郷土料理体験でした。

豆腐づくりには、地元産大豆のエンレイを使います。
大豆と水をミキサーにかけて、呉汁(ごじる)と呼ばれるその汁を煮立てて絞り、おからと豆乳に分けます。
豆乳ににがりを入れて、あとは型に流して重石をし、しっかり固まったらできあがり。
文章で書くと随分簡単ですが、実際に体験してみると、煮汁を絞るのには力がいるし、何より熱い!!
大豆の香りと湯気に包まれながら皆で作った豆腐。とってもきれいに固まりました。
できあがるとやっぱり嬉しい!
豆腐づくりで出たおからはミンチにしたお肉と混ぜて、おからハンバーグにしました。

できあがった豆腐 地元ケーブルテレビの取材も来ました
さて、夕食の調理の続きは料理上手なお母さんたちに任せて、塾生は田植え体験へ。

なぜか笠までかぶって、やる気満々です
裸足で田んぼへ入ります。
少しだけの体験でしたが、足の裏に何かが当たる感触にドキドキしつつ、泥と水の感覚を身体で感じられて楽しく行えました。
田植えの後は、汚れた身体を洗い流すべく(?)、ゴミ焼却施設の余熱を利用した人工温泉「らくち~の」へ。

人工温泉「らくち~の」 朝日町の特産品、黒米(古代米)なども販売中
施設内には、温泉だけではなく温水プールもあり、沢山の子どもたちで賑わっていました。
夜は天香寺に戻って食事会。
郷土料理で埋め尽くされたテーブルに感動!

コゴミをはじめとした山菜や、獲れたてのアスパラガスやトマト。黒米のおにぎり。そして、新鮮なお刺身が何とも豪華。ツヤが違います!朝日町名物のタラ汁も登場。
黒米、クルミ、コゴミなどは、「不動堂遺跡」から出土したそうで、縄文人がそれらを食べていたのではないかと推測されているのです。
黒米を白米と一緒に炊くと全体が赤紫色に染めあがります。少し細長く、噛みごたえがあるのが特徴です。
昼に植えたお米の稲、実は黒米なんです。
秋の黒米の収穫が今から楽しみですね!
もちろん、昼に皆で作った豆腐で冷奴も食卓に。お店で買ってきたような素晴らしい出来栄えに感動!
富山ならではの海の恵みと山の恵み、そして、調理してくださったお母さんたちの愛情がたっぷりつまった素敵な食卓でした。
お腹がはち切れそうなくらいに沢山食べて大満足!
地元の方々だけでなく、ユースホステルに宿泊している旅人の方も集まり、気づけばワイワイガヤガヤ。
お食事だけでなく、地元農家の方に農業の現状についてお話を伺ったり、とても有意義な時間になりました。
ただの観光では味わえない町の人たちとの交流。これこそまさに「とやま帰農塾」の真髄です。
―後編につづく。
(古橋理紗)


























