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経験ゼロでも野菜がつくれる!広がりつつある体験農園
(2008年6月8日 09:00)

食への不安が広まる中、都市部に住む若い人々の間でも、農業への関心が高まっています。しかし、何の知識も経験もなく、農業をやるのは、ちょっと不安。そんな農業初心者のために、経験豊かな都市近郊の農家が農地や農具を貸してくれ、野菜づくりの指導までしてくれるという「体験農園」が、今、密かなブームになりつつあります。東京都練馬区の農家で、体験農園の創始者である加藤義松さんの農園を訪ねました。

■誰でも失敗なしに野菜がつくれる!?フランチャイズ型農業
 加藤義松さん

西武池袋線・保谷駅から歩いて10分ほど。閑静な住宅街の中に加藤さんの農園はありました。農園は一区画30㎡ごとに区切られ、100人以上がここでトマトやジャガイモなど20種類の野菜を育てているとのこと。この日も、何人もの人々が加藤さんにアドバイスを受けながら作業をしていました。

「“フランチャイズ型農業”と言っていますが、皆が同じ方法で野菜を育てるので、指導通りにやれば、まず失敗しません。一区画でだいたい270kg(=3人分の年間消費量)の野菜が収穫できますよ」と加藤さん。「これまでも、自治体などが希望者に土地を貸し出す『市民農園』がありましたが、農地を貸すだけのところが多く、知識や経験不足から挫折する人が多くいました。種まき一つとっても、例えばキャベツは300もの品種があるんです。土地にあった品種を選ぶだけでも一苦労だし、育てるのはもっと大変。農具も一からそろえないといけないし気軽に農業を始められない状況がありました。一方で、東京の農家も後継者不足や宅地開発などで、農業を続けることが難しくなってきた。そこで、この体験農園を始めたのです。」

加藤さんが1996年に始めた体験農園は「練馬方式」として全国に広がり、現在、61か所の農園で4000家族が野菜を育てているそうです。

■「自分でつくった野菜は旨い」体験農園に参加中の相澤さん

加藤さんの体験農園参加者の一人で、イラク支援NPO「PEACE ON」代表の相澤恭行さんも「リスクマネジメントとして農業をやれたらと、ずっと思っていたので、体験農園のことを知った時はすぐ申し込みをした」と語ります。「本業が忙しいのですが、農作業は週に一回数時間でも問題ないので、助かります。今年3月から体験農園に参加したばかりですが、早速、僕と妻の二人では食べきれない程の収穫があって、友人達にわけているくらい。それまでは毎週、有機野菜セットを買っていたのだけど、それも買わなくなったので、月5000円以上浮いています。」

加藤さんの体験農園の利用料は、種や苗、指導料も含め1年契約で4万3000円。それに対し、年間の収穫量は約9万円に相当するというから、充分元がとれるとのこと。

「経済的なのも嬉しいですが、やはり自分で作った野菜は旨い、というのがいいですね」と相澤さんは満足そう。「農薬もほとんど使わないし、使うとしても安全性の高いものなので、安心です。何よりも野菜を通じて人間関係も豊かになった。野菜つくりには、お金だけでは計れない豊かさのもあると改めて感じています。」
 

■都内で次々に開園

加藤さんの農園は大好評で、もう定員いっぱいなのですが、「体験農園自体はまだまだ知られていないので、都内でも空きはあります」とのこと。「今年だけで10件、来年は20件ほどの新たに体験農園の開園が予定されています。食に不安を持つ人はぜひ体験農園に参加してください」(加藤さん)。

*体験農園の参加募集は、毎年1月に東京都体験農園園主会が行っている。
詳しくは、下記、東京農業会議のHPをご覧ください。
http://tokaigi.com/chamber/garden.htm

(写真・文 志葉玲

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