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来客数年間5万人!果樹園の中の地産地消レストラン
(2008年5月30日 09:00)

2008年5月18日、NPO法人ソーシャル・イノベーション・ジャパン主催、社会起業家支援ネットワーク九州(SINK)共催の『九州ソーシャルビジネス・フォーラム&スタディツアー』にて、福岡県田川郡川崎町のラピュタファームを訪れ、イチゴや梨など広大な果樹園にて、年間5万人が訪れる地産地消レストランのオーナーをされている杉本利雄さんにお話をうかがった。

田川といえば炭鉱で有名な街だったが、近年は人口が激減し、若者は「田川に住むのが嫌い」で、地元教師も「農業を継ぐことは夢がない」と、郷土愛を否定する気持ちが蔓延していたそうだ。

 手嶋秀昭川崎町長

ここ田川郡の川崎町も慢性的財政赤字で、我々の視察にあわせてラピュタファームに駆けつけていただけた手嶋秀昭川崎町長(写真左)も、北海道夕張市のように破綻しないための数々の施策を熱弁され、我々もその再建案に耳を傾けた。町長のお話の中で、ラピュタファームの集客は町の大きなファクターを占めている様子が見て取れた。(ここが杉本さんの社会的企業家つまりソーシャル・アントレプレナーたる由縁であろう。)

 杉本利雄さん(右)

杉本さん(写真右)もご多分に漏れず「農業だけは継ぐものか!」と大卒後、会社を起業する決意で東京暮らしを続けられた。しかし既存の企業活動の倫理観に疑問符を持たれ、東京で感じた自然や故郷に対する価値観の転換とともに、農村で「作る」という魅力を自分の中に見出すようになる。

川崎町は博多駅からバスで1時間ほどで交通の至便も悪く、本当にこんな所に年間5万人もの客が訪れるのか?と思えるほどの自然豊かな立地条件だ。
レストランは屋内2箇所で野外バーベキュー設備もあり、地元の食材を使ったバイキング方式の手作り創作料理はどれも美味しかった。(これで大人1480円は 正直安く感じた。)杉本さんの人柄の良さもあってか、リピーター客が多いという。平日は地元の主婦、週末は福岡・北九州市方面からの家族連れが主流だそうだ。

また、集客作りにもさまざまな工夫がなされている。梨・苺などの果物狩りや農業体験の受け入れ、果樹園内での野外コンサート、楽器作りワークショップや葡萄の枝でクリスマスツリー作り教室などなど・・左の写真は(かつて炭鉱の)ボタ山の上に青々と茂った草山をステージに結婚式がこれから準備されるとのこと。

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杉本さんの社会起業家としての特徴は、都会で会社経営を学ばれながら企業のあるべき社会貢献の姿をじっくり研究され、ご自身の人生においての生きがいと、郷土である田川の持続的なあるべく姿を両立されんと、一次産業である果樹園を観光果樹園&レストランの複合経営に変換され“農業の概念”をも変えようとされていることだろう。

今後、川崎町およびその近辺の他施設との連携にて、観光誘致や街づくりにも杉本氏の考えは向いていると思う。いつの日か、多くの若者が地元に帰ってくることを願って!

 (施治安)

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