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広域で生物多様性をとらえる - 社団法人中部経済連合会・堀木幹夫さん
(2008年5月27日 21:07)

愛知県、名古屋市、名古屋商工会議所とともに、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)誘致委員会を構成する社団法人中部経済連合会企画部長の堀木幹夫さんにお話をうかがいました。

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           社団法人中部経済連合会・堀木幹夫さん

―ボンへは川口文夫会長と山内拓男専務理事が行かれたということですが、COP10に対して中経連としてどうお考えですか?

単にイベントとしてのみとらえるのでなく、成果を好循環な形で未来につなげていかなければと思います。中経連には資源・環境委員会がありますが、生物多様性にどう対応していくかはこれからの検討になります。まず生物多様性を学ぶ、学んでもらう仕掛けづくりからはじめねばと思っています。

生物多様性に対する中部の企業の認識や取り組みなどをお聞かせください。

当地の企業はこれまでも自然との共生、または自然の再生のような概念を意識した取り組みをしてきているように思います。たとえば、工場建設時にビオトープを作ったり、植林活動に力をいれたり、森林や里山の間伐作業のボランティアを行なったりというように、多くの企業が意識的にこのような施策や活動をしています。

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―どちらかというとCSR(企業の社会的責任)的な活動がメインのようですが、企業活動そのものを生物多様性のために見直すというような動きはありますか?

詳細な事例を把握しているわけではありませんが、生物多様性を意識した企業活動、本業にそういった取り組みを始めたところもあると聞いています。

―消費者の反応はいかがでしょうか?

消費者にも生物多様性の理解が深まりそれに配慮した商品であることが認知されれば、少々コストが高くても買っていただけるというような、そんな流れがいずれ出来ていくだろうと思っています。そんな兆しが日本でも現れつつあるということは耳に入ってきています。生物多様性に配慮する企業の商品が多少価格が高くても売れ、企業も高い評価を得、株価にも反映するといった、そういうビジネスモデルが一刻も早くできるといいですね。

―環境面では数値目標などの政策決定に、後ろ向きの企業も多い印象がありますが。

逆に、自社の環境技術や環境に配慮する企業姿勢をアピールできるチャンスだと思っている企業も多いと思います。地球温暖化問題でも、日本の環境技術で世界に貢献できる要素がとても大きい。特にこの中部にはモノづくりで培った技術と知恵があります。2010年のCOP10は、一歩踏み込んで生物多様性への国別割り当てをしたり、定量目標を設定したりという大変重要な会議になる可能性が高いと言われています。日本がこれまで培ってきた技術と知恵で、生物多様性に対しても前向きな、いいムーブメントを生み出すことができたらと思っています。

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 ―中経連は愛知・名古屋にとどまらず、中部5県という広域に渡っていますが。

愛知・岐阜・三重・静岡・長野の中部5県を活動エリアとしており、そういう意味では広域で物事を考えないといけないと思っています。COP10も愛知・名古屋で開催しますが、生物多様性の保全で重要地域となる伊勢湾、木曽川流域といったエリアは中部全域に関わってきます。誘致委員会の中で特に提起してきたのは、生物多様性という問題を愛知・名古屋に限定せずいろいろなところと連携して進めるべき、ということです。環境や防災といったことはつながりの世界。広域での視野が必要になってくると思います。そういう意味で話は飛びますが、中経連としてはさまざまな団体の中でもわりに早くから道州制を提唱してきました。

―道州制の考えをもう少し詳しくお聞かせください。

道州制を導入し、例えば上記5県を『中部州』というかたちで、広域経済圏のもとで広域行政をやるべきだと。その中部州の中で、自然環境保護や防災の問題も議論していく。防災や自然環境の問題は、1市、1県でものごとを考えても限界があります。そういう意味で、広域行政、広域経済圏といった、現在の行政域を越えた視点でとらえると、課題の解決が比較的スムーズになる。生物多様性の視点で考えれば水系・水脈を境界とするなどの考え方もできるかもしれません。生物多様性の保全についても、広域の地域を結んで実現させていくことが、重要だろうと認識しています。

―ありがとうございました。

(記事:浜村良子 写真:安在尚人)

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