5月21日から24日までの日程で、テューリンゲン州エアフルト市において、都市計画、生物学、景観生態学、森林科学などの研究者と学生300名以上が集まる「都市と生物多様性に関する学術会議」が開催されている。ボン市から電車で行くこと4時間。エアフルト市は、ちょうどドイツの真ん中に位置しており、旧東ドイツに属していたことや数年前に高校で銃が乱射されるという心痛む事件もあったことから、どこか哀愁漂う雰囲気がある。そうした街の雰囲気とはうってかわって、学会会場は、世界中の参加者からの活気で賑わっていた。
日本からは、徳島大学、名古屋市立大学、北九州工業大学と清水建設などからの参加があった。また、行政サイドでの実学的な情報発信と、COP10の誘致活動の一環として、名古屋市から山田雅雄副市長が参加した。
21日に市庁舎で行なわれたレセプションでのスピーチで、山田・名古屋副市長は「行政に長年携わってきた自らの経験に基づいて、市民の役割の重要性を強調し、名古屋にCOP10を誘致していること」を表明した。また、5月23日付の地元紙では、副市長と名古屋市立大学教員が交通局を訪問したことが写真付で紹介された。

この学会において、一般の人々にとって重要となる主な論点は、以下の論点に集約できる: 都市部では生物多様性の維持には、環境的、経済的な側面に加え、文化・社会的な価値も重要となる。その理解には、住民参加が不可欠であり、専門家と地域住民がお互いの価値観とコミュニケーションを考慮しながら、実践していくことが重要となる。価値観を理解するには、アンケート、インタビュー、利用パターンの観察などさまざまな方法が考えられるが、「生活の質」をどう捉えるかが、鍵となろう。 世界規模で進む気候変動だが、特に都市レベルでの進行が著しい。都市での人間の活動が気温を上げてしまっているという側面があり、気候変動を考慮した都市計画が今後は必要となってくる。
(香坂玲)





















