生物多様性条約第9回締約国会議が2008年5月19日(月)から、ドイツのボンで始まります。会議に先立って、COP10の開催が内定している日本へのメッセージなどを、生物多様性条約事務局のアハメド・ジョグラフ事務局長にうかがいました。
アハメド・ジョグラフ事務局長。COP9本会議場のマリティムホテルで
― 日本に対してどんなことを期待されますか?
まず日本政府には、予算・財政面で支えてもらっていることに感謝しています。さらには資金面のみならず、革新的なアイディアなどで、議論の中身の面でもどんどんリーダーシップを発揮して欲しい。特に日本政府がG8の議長国となる今年は、大きなチャンスの年ですから、是非とも国際社会に向けて、生物多様性のプロファイルを向上させるよう、積極的に動いてもらいたいと思っています。また、市長会議などを通じて、事務局独自のイニシアティブで中央政府と地方自治体が多層的に取り組んでもらっており、非常に心強く思っています。
― 名古屋市が2010年のCOP10の誘致を正式に表明していますが?
名古屋市は、早くから誘致委員会を作り、積極的に国際的な発信を行なってきました。実際には、他にも開催に関心を示した国や自治体はありましたが、名古屋市の誘致委員会の準備状況の良さと熱意は締約国によく知られています。松原武久名古屋市長、神田真秋愛知県知事ともにCOP9に参加されると聞いており、お会いできるのを今から楽しみにしています。お二人とは単なる儀礼的なご挨拶ということではなく、本条約の方向性について、しっかりと時間を取ってお話したいと考えています。
2010年には生物資源へのアクセスと利益配分(ABS)、2010年目標、など主要な議題が目白押しです。里山(SATOYAMA)を、「もったいない」(MOTTAINAI)と同じようなキーワードにしていきたい。少しずつ信頼関係を築き上げていきながら、しっかりとやっていきたいと考えています。
― 2010年に向けてのNGOの役割について
愛知県名古屋市のユニークな自然体系での保全や持続可能な利用について、自然体で語ってもらえたならば、きっと参加者に通ずるものがあるでしょう。欧米などの先進国だけではなく、発展途上国からの参加者や参加団体も多いと思いますので、どうすれば、貧困にあえぐ大多数の世界の国々の人びとと連携していけるのかを考えてみてください。
先住民の権利については、生物多様性条約は他の環境条約のなかでも先駆けて認めてきた経緯もあり、NGO、地域・先住民団体の参加も非常に活発であることが特色になっています。
NGOは、それらの普及や意識の改革に大きな役割を果たしてきています。その働きがなければ、生物多様性条約も誕生できなかったでしょう。条約で、コミュニケーション、教育、普及などの活動をCEPA(セパ)と呼んでいますが、この分野で生物多様性の知識を普及してもらうために、NGOにはまだまだ活躍してもらいたいと思っています。
(聞き手・香坂 玲)






















